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まず、「ナビゲーショナルクエリ」という言葉を簡単に整理しておきましょう。これはユーザーが検索エンジンで特定のブランド名や会社名、サービス名を入力して、その特定サイトに直接たどり着くことを目的とした検索行動のことを指します。例えば「スターバックス公式サイト」と検索する場合や、「○○製造会社 お問い合わせ」と入力する場合がこれに該当します。ユーザーはすでに行き先を明確に意識しているので、情報を探すというよりは、目的のウェブページにアクセスすること自体が目的です。
 
SEOの世界で言うと、ナビゲーショナルクエリは通常の「情報収集型クエリ」や「取引型クエリ」とは性質が違います。情報収集型クエリでは、ユーザーはまだ意思決定前で、役立つ情報を探しています。取引型クエリでは、購入や問い合わせを前提として検索しています。一方、ナビゲーショナルクエリは、すでに目的が決まっているので、SEOで上位表示を狙う戦略もやや変わります。ここで問題になるのが、いわゆる外部リンクを使った業者一覧ページです。
 
世の中には「特定の業種やサービスの業者をまとめました」と称して、外部リンクを並べただけのページが山ほどあります。たとえば「ホームページ制作会社一覧」や「○○修理業者一覧」といったページです。

これらは一見便利そうに見えますが、実際にはユーザーのナビゲーショナルニーズとはほとんど関係がありません。ユーザーが知りたいのは、一覧の存在ではなく、自分が問い合わせたい・契約したい業者に直接アクセスすることです。
 
こうした一覧ページのSEO戦略は、しばしば「外部リンクを大量に並べて、自サイトの評価を高める」というものです。しかし、これはユーザー体験を無視した典型的な手法です。Googleも近年のアルゴリズムアップデートで、ユーザーにとって有益なコンテンツかどうかをますます重視しています。外部リンクをただ並べるだけのページは、情報としての価値が低く、ナビゲーショナルクエリで上位表示を狙うのは非効率です。結果として、SEO的には無意味に近いリンク集が作られ、検索ユーザーの信頼も損なわれます。
 
さらに問題なのは、こうした業者一覧ページは、広告収入やアフィリエイト収益のために作られているケースが多いということです。リンク先の業者の質や信頼性は二の次で、SEO評価を稼ぐために外部リンクを集めることが主目的になっています。

その結果、ユーザーは「どれが本当に優良な業者なのか」を判断できず、ページを訪れても結局問い合わせや契約につながらないことが多いのです。ナビゲーショナルクエリを意図して検索しているユーザーにとっては、非常に不便で迷惑なページと言えるでしょう。
 
SEOの専門家として言わせてもらうと、こうした一覧ページの存在は検索エンジンの本来の価値を下げる行為に近いです。ナビゲーショナルクエリを活用しているユーザーは、正確で信頼性のある情報を求めています。

しかしリンク集的ページは、その要件を満たさず、むしろノイズになってしまう。検索結果に表示されても、クリック率や滞在時間などのデータは低くなり、最終的にはSEO評価自体を下げる可能性があります。
 
また、外部リンクをただ集めるだけのページは、コンテンツの独自性がほぼゼロです。Googleは同じような一覧ページが乱立している状況を評価せず、むしろ順位を下げる傾向があります。結果として、運営者はリンク集のSEO効果を期待して作ったのに、逆に自社サイトの評価や信頼性を損なうリスクがあるわけです。ユーザーの検索意図やナビゲーショナルクエリを無視した安易なSEO手法は、もはや通用しません。
 
では、どうすればナビゲーショナルクエリに沿ったSEO施策が可能か。まず重要なのは、ユーザーが直接アクセスしたい情報を正確に提供することです。例えばホームページ制作会社なら、一覧ページではなく、各会社の特徴、得意分野、実績、問い合わせ窓口などを整理して提示する方が、ユーザーにとって価値があります。ナビゲーショナルクエリで上位表示されるページは、ユーザーが目的を達成しやすい構造と情報が整っているページです。
 
さらに、自社サイトの評価を高めたい場合は、無意味なリンク集ではなく、コンテンツの質と独自性に投資するべきです。例えば事例紹介、FAQ、ノウハウ記事、動画コンテンツなど、ユーザーにとって役立つ情報を発信すれば、自然と外部リンクも集まりやすくなります。これこそが、ナビゲーショナルクエリを活かしたSEO戦略であり、長期的に信頼を獲得する方法です。
 
外部リンクを使った業者一覧ページは、一見SEOの手段として使えそうに見えて、ユーザーの検索意図やナビゲーショナルクエリにはほとんど役に立たないという現実があります。クリックやアクセスを集めても、ユーザーの信頼や満足度は向上せず、結果としてSEO評価も伸びません。ナビゲーショナルクエリに対応するSEOは、リンク数ではなく、情報の正確性、独自性、利便性を基軸に設計することが必須です。
 
リンク集や業者一覧ページを作って「SEO対策しました」と言っている業者には注意が必要です。本当に効果的なオンライン戦略を求めるなら、ユーザー視点に立った情報設計とコンテンツの質を重視すべきであり、外部リンクを無理やり集める古い手法はもう時代遅れだと言わざるを得ません。ナビゲーショナルクエリを正しく理解し、ユーザーに寄り添ったSEOを実践することこそ、これからのWeb運営における本質的な戦略なのです。

ハブページ・ナビゲーショナルクエリとSEOの闇 表面的な「上位表示」が意図するもの

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